アワードとアウォード

年末になると、一年の締めくくりとして様々な賞が企画される。
そのとき「賞」の意味でアワードという言葉が使われているが、正しくはアウォードだ。
(より正しく発音するなら、アウォァードか?)


そんな細かいこと気にすんな、と言われるかもしれないが、award をアワードと表記する
のが許されるなら、STAR WARS はスターワーズでもいいのか、ということになる。
やはりスターウォーズじゃないと座りが悪いだろう。


アワードという言葉が頻出するようになったのは、たぶんここ10年ぐらいのことだと
思うのだが、これで定着してしまいそうな勢いである。


すると、radio →ラジオとか coffee →コーヒーとか vitamin →ビタミンというように、
もはや外来語になって日本でしか通じない言葉になっていきそうだ。
まあ、それならそれでいいんだけど。


カタカナというのは素晴らしい発明だと思うのだが、いかんせん日本語は外国語に
比べて子音の数も母音の数も少ない。
だから、なるべく原音に近い表記にしようと思っても限界があるのだ。


だったら、正しい発音を覚えさせるためには、もはやカタカナ表記を廃止しなければ
ならんだろう。英語だったら、アルファベットからそのまま読めるようにすべきだね。


あるいは、明治時代のように訳語を考えなければならないが、漢籍の教養がほぼ途絶
してしまっているので、いまの日本人にはまず無理だろう。
だから、カタカナ語を言い換えようとしても、あまりこなれない言葉になってしまう。
コンプライアンス法令遵守とか)


私は日本で暮らす人は、まず日本語をきちんと覚えるべきだと思うのだが、世間の親は
なるべく幼いうちから英語を習わせたらいいんじゃないかしら、などと愚かにも思って
いる。


大人がアワードと平気で言っているようじゃ、何年経っても子供は英語をマスターできん
と思うのだが。