集団宿泊訓練

小中学生のときに、集団宿泊訓練というのがあった。
まあ、林間学校みたいなものか。
田舎の山の方にある宿泊施設で二泊三日とかするのである。


修学旅行の予行演習だという説もあるが、とにかく何回かやらされた。
こういうのをエンジョイできる奴がうらやましかった。


考えてみると、社会に出てから集団(100人ぐらい)で宿泊することなどなかったのだが、
それは私だけではあるまい。
じゃあ、何のためにやっているかというと、従順に管理させられるための訓練としか考え
られない。できるだけおとなしい羊になっとけ、というわけだ。
(あるいは徴兵されたときにスムーズに順応できるようにするためかもしれない)


オッサンになってこんなことを改めて考えるのも間の抜けた話だが、何とかならんの
だろうか? 


いやいや、いまどきのガキは、こうしてビシッと鍛えておかないといかんのだ、という
意見もあろう。
しかし、集団で連帯させるというのは、少なくとも高度成長期までの発想である。
外国にこういう制度があるかどうか聞いてみたいものだ。


修学旅行というのも、もはや不要だと思う。
クラスの一体感というものは、ある人にはあったろうが(こういう人が頻繁に同窓会を
開いたりする)、ない人にはどうでもいいものである。
むしろ、仲のいい友だちと卒業旅行をした方が楽しいと思う。
自分で計画を立てて自由に行動する旅でないと意味がないだろう。


どうも、未だに学校というところは、自分で考える訓練をできるだけさせまいとしている
ように思える。構造改革が必要なのは、教育なのではないかと思うのだが、あんまり政策
の争点にならないみたいだね。