トリビアの泉

テレビ局にクレームの電話をかけるような人間にはなりたくないのだが、今日の内容は
それと同じことになっているかもしれない。


トリビアの泉」という番組については、解説の必要もないと思う。その中のコーナーで
トリビアの種」というものがあり、かなり下らないことを大金をかけて実験している。
(私が面白かったのは、日本刀と銃はどちらが強いのか、というテーマで、立てた日本刀に
実弾を発射するものだった。弾丸は真っ二つに切断された)


今日の「トリビアの種」は「不動産屋で“徒歩5分”と表示されている距離を、競歩
世界記録保持者が歩いたらどのくらいかかるか」というものだった。
実際に、エクアドルからジェファーソン・ペレスという現役の世界記録保持者を呼んで
きて、荒川区のアパートから都電三ノ輪橋駅まで歩かせたのである(1分55秒だった)。


ここまでは、札束で人の面をひっぱたくような感じもしないではないが、まあいい
んじゃないの、と思った。そこそこ面白かったし。


ところが、そのネタの後に「競歩の世界記録保持者が身の危険を感じたとき、競歩
逃げるか、走って逃げるか?」というバカなことをしていたのだ。
どうやって身の危険を感じさせるか、というと、要するにドッキリを仕掛けるわけである。
(どのようなドッキリかはバカらしいから詳述しない)


幸いにも、ジェファーソン・ペレスさんは引っかかった後でも、にこやかに対応して
くれていたが、ネタとしては面白くもなんともなかった。
人を小バカにしたような後味の悪さがあった。


私は、芸人ならともかく、エクアドルでは英雄とされている人に対してそういうことを
していいのか、と思う。
もし、本人が激怒してしまった場合、どうするつもりだったのか。
エクアドル政府から抗議される可能性を一切考えてなかったのだろうか。


エクアドル人で競歩の選手という、二重にマイナーな人間だから許されるとしたら、
それは差別っていうんじゃないか? 
デヴィッド・ベッカムアレックス・ロドリゲスに同じようなことをしてみろよ。