暴動の質

フランスで暴動が発生し、現在も沈静化していない。
報道によると、暴動を起こしているのは「若者」らしい。
若者というのも漠然とした話だが、移民のイスラム教徒であるという記事もあった。


つまり暴動の原因は人種・宗教差別と貧困によるものだ、ということだ。
本当にそうなのか? 
とりあえず、彼ら「若者」がやっていることは、クルマを炎上させたり、警官に投石して
いる程度である。
テロリストのような組織的なものでもないし、目的も見えない。
単なるフーリガンのような憂さ晴らしなのかもしれないではないか。
(それは、中国での反日運動でも見られた)


もし、社会の抑圧が弱者に及んでいて、それが耐え切れないほどであるなら、日本だって
暴動が発生してもおかしくはない。
だが、60年代〜70年代の学生運動のトラウマか、日本人は表立った暴動を起こさない。
それだけ世の中が管理されているからかもしれないし、単にダサいからかもしれない。


ただ、私は暴動への圧力が内側へ向かっているのではないかと思う。
非常にベタな解釈だが、引きこもりやニートって、連帯感のない暴動を自分で勝手に
やっている気がする。
もっと極端に行動すれば、自殺することになるのだが。


暴動と引きこもりに共通しているのは、未来に絶望していることだろう。
フランスでは外見で明らかな差別があるだろうし、日本では同じような姿をしていても
「コミュニケーション・スキル」というものがないと差別される。
その違いが、暴力を外へ出すか内に向けるかのベクトルの変化になっているのではないか。
何の根拠もない、乱暴な話だけど。


日本では、旧植民地の人が住んでいるわけだが、彼らはなぜ暴動を起こさないのだろう? 
「GO!」とか「パッチギ!」を見ると、暴動を起こしそうなエネルギーがあるのだが。
(暴動になってほしいと願っているわけではないよ)