結局、中国に近代は来ないまま、専制政治が定着するのでは
ないか、という失望が自分の中で芽生えている。
ヨーロッパが普遍的な理念というのを考え出して、それを
普及させたのだが、多くの中国人にとってはいまひとつピンと
来なかったようだ。
むしろ伝統的な易姓革命の考え方こそが普遍的なのではないか、
とさえ言いそうである。
ただ、かつては周辺の野蛮人どもが頭を下げてくるなら相手を
してやらんでもない、という態度だったが、今は珍しく膨張主義
である。
資源を押さえておかないといまの中華圏を維持できないと思っている
からだろうか。
旧ソ連のように、軍事費と検閲に巨額の国費を投じていたら、
いずれ破綻するというのは学習しているはずである。
にもかかわらず、軌道修正できないのは、習近平が皇帝と同じ
だからだろう。
彼の命とて永遠ではない。
次に権力を握る人が暗愚でなければいいのだが。