NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」を見た。
若い人と組んでCGを使って12分の毛虫のアニメを作るのを2年間追った
ドキュメントである。
ああ、いつもの宮崎駿だなぁ、と思っていると、途中でドワンゴの川上
なんとかという人が出てきて、気持ちの悪い動きをする人型のCGを見せる
場面があった。
ネットでも少なからず話題になっていたようだが、宮崎駿はこのCGを作った
ことに対して、身障者を軽んじているようで腹が立つ、と一蹴した。
ドワンゴ川上にも言い分はあったようだが、叱られてシュンとしていた。
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たしかドワンゴ川上はプロデューサー修行と称して、スタジオジブリに
通っていて、週刊文春に連載を持っていたはずである。
で、私が気になったのは、製作者はなぜこのエピソードをドキュメントの
中に入れたのか、ということだ。
2年間撮影した膨大な素材を50分に収めるのだから、どうしても入れたいもの
だけに絞るだろう。
しかし、ドワンゴ川上が叱られるエピソードは、別になくても成立する。
私はそこに一種の悪意を感じるのである。
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私の妄想で何の根拠もないが、この番組を作った人は2年間に何度もドワンゴ
川上に遭遇していただろう。
そこで何があったのかは知る由もないが、ドワンゴ川上は取材している人を
ムカつかせるようなことをしたのではあるまいか。
その恨みが、この叱られるエピソードをわざわざ入れることにつながった
のではないか、と思うのだ。
もちろん製作者側は、そんな意図は一切なく、CGに対するスタンスの違いを
見せたかったからだ、とか言うだろうけど、それなら毛虫のCGを作っていた
人たちとのやり取りをもっと入れればいい。