- 作者: 岩田健太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/01/01
- メディア: 単行本
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ありますよ、という話をしている。
つまり、偉いドクターと従順な患者のロールプレイをした方が、そうで
ない場合よりもハッピーではないでしょうか、という提言である。
といっても、封建的な関係に戻って、患者はとにかく医者の言うことを
黙って聞いておればいいのだ、ということではない。
医者は医者で、プロとしてきちんと患者を観察しなければならない。
患者も、医者を選択する自由が担保された上で、従順な患者のロール
プレイをするのが正しい、と述べている。
つまり、米国式のポリティカリーにコレクトな物言いはダメなのではな
いか、という考えがベースになっており、私も全面的に賛成したい。
前に読んだ「予防接種は『効く』のか?」でも、正しいか間違っているか
の話は、たいていの場合は好きか嫌いかという次元の話をしているに
すぎない、ということが書いてあり、これも、なるほどわが意を得たり、
と膝を打った。
著者はあとがきで内田樹の大ファンだと書いており、文体や話のもって
行き方がたしかによく似ている。
いずれ対談でもしてくれたら面白いと思うが、もうしているのかも。