Boaz2011-05-05

今日の朝日新聞に、東電顧問・元参議院議員の加納時男のインタビュー
が載っていた。
この人の発言が、財界などの既得権益層の意見だとすると、一般の国民
はずいぶんと舐められたものである。

―今後も原発を新設すべきでしょうか。
「太陽光や風力というお言葉はとってもロマンがある。しかし、新増設
なしでエネルギーの安定的確保ができるのか。二酸化炭素排出抑制の対
策ができるのか。天然ガスや石油を海外から購入する際も、原発がある
ことで有利に交渉できる。原子力の選択肢を放棄すべきではない。福島
第一原発5、6号機も捨てずに生かす選択肢はある」


―東電の責任をどう考えますか。
「東電をつぶせという意見があるが、株主の資産が減ってしまう。金融
市場や株式市場に大混乱をもたらすような乱暴な議論があるのは残念だ。
(中略)
「低線量の放射線は『むしろ健康にいい』と主張する研究者もいる。説
得力があると思う。私の同僚も低線量の放射線治療で病気が治った。過
剰反応になっているのでは。むしろ低線量は体にいい、ということすら
世の中では言えない。これだけでも申し上げたくて取材に応じた」


言いたい放題である。
この人は、基本的に福島の被災者のことは頭になく、東電の株主の心配
をしている。


東電の顧問なのだから、会社の利益を守ろうとするのは当たり前かもし
れないが、この発言でどれだけ世論の反感を呼ぶか考えてないらしい。
いや、世論など既得権益層には何の意味もないと知っているのだろう。


東電が潰れたら電力の供給ができなくなる。
東電が潰れたら金融危機が起きる。


嘘である。
こんな恫喝を、よくもぬけぬけと言えたものだ。


私は、隣に掲載されている河野太郎議員の意見に賛成する。