アホの壁

アホの壁 (新潮新書)

アホの壁 (新潮新書)

養老孟司のベストセラー「バカの壁」の柳の下の二匹目のドジョウを
狙って書いたそうである。
しかし、そんなに面白くなかった。


基本的には、世の中にはこんなアホがいる、というのを並べており、
なぜそうなのかをフロイドの心理学を使って説明している。


ちなみに「アホ」は関西弁の「アホ」であろう。
これには、頭が悪いなぁ、という感情とともに、こんなことができる
とは大した奴だ、という尊敬の念も多少こめられている。


このニュアンスが東日本の人にも伝わればいいのだが、どうなんだろ
う。


私の身近にいるアホといえば、私をクビにした学習塾の社長と、元同
僚である。


元同僚は、この先生が嫌い、という理由で生徒が何人も塾をやめるわ、
保護者を激怒させるわ、授業の説明が下手だわ、とにかくなぜ塾講師
をやっているのか分からない人であった。


で、こいつを辞めさせるか俺を辞めさせるかどっちだ、と社長に言っ
たところ、まあちょっと待ってくれ、と返事をされ、待っていたらい
きなりクビにされたのであった。


その後、私の代わりに来た人も、給料が低いのでやってられない、と
3か月で辞めてしまった。


社長は自分が面接して雇ったことを棚に上げ、すべての責任は元同僚
にある、と居酒屋で4時間半ほど罵倒し続けたそうな。


さすがに元同僚もキレて反論したので、来週にはクビになるだろう。
なぜかというと、すでにハローワークの求人で、その塾が講師を募
集しているからである。


‥‥こう書くと、自分が一番アホなような気がしてきた。
どうでもいいことを書いてしまい申し訳ない。


筒井康隆の小説で、アホな人が登場する作品はたくさんあるが、私は
「俗物図鑑」をお薦めしたい。

俗物図鑑 (新潮文庫)

俗物図鑑 (新潮文庫)

妙なことに詳しい人を集めて評論家の集団を作る話である。
いまでいう○○オタクとか○○フェチの集まりですかね。