沸騰都市

今日あったロンドンのは見損ねたが、昨日のドバイのは見た。
金があればたいていのことはできるのだなぁ、と思ったけれど、この街はそんなに
楽しいのだろうか。


仮に私が大富豪になってドバイに行ったとしても、高級ブランドなんかは興味がな
いし、特に欲しいものがないから、すごくつまらないような気がする。


金を使うのも一種の才能が必要で、物質的な欲望はある程度のところで満たされて
しまうだろう。
ま、こんなことが言えるのは、実際にお金を使いまくったことがないからであって、
本当に物欲を全開にすれば、わけのわからないものを買いまくってしまうかもしれ
ない。


前にも書いたかもしれないが、「日本は世界で第何位?」という新書の中にドバイ
の話があって

 ドバイには一度だけ行ったことがあるけれど、24時間オープンの巨大免税店には
目を見張るものがある。中でも、ここのくじは有名だ。1枚1万5000円もするのだが、
1000分の1の確率で、1000万円以上する高級車(ポルシェなど)が当たるのである。
当たったって取りにこられないと思うかもしれないが、当選すれば、車の輸送費は
もちろんのこと、往復のビジネスクラスのチケットはホテル代まで付けて、授賞式
に招待してくれる。ほかにも、3万円ほど出せば、5000分の1の確率で100万ドル(約
1億円)が当たるくじもある。

とある。


ドバイの首長は、とにかく世界一のものが好きで、物欲で人々の注目を集めて観光
資源にしたいようだ。


その象徴が、おそらくブルジュ・ドバイという世界一高いビルだろう。
(カタカナの表記はいろいろあるが、Burj Dubai とつづるそうだ)
別に土地が狭いから高いビルが必要なわけではなく、単に世界一高いものを作りた
いだけ。子供のように素直な欲望だ。


そんなに金があるなら、軌道エレベーターでも作ればいいのに。
そうすれば、世界中の人から尊敬されるかもしれない。
もしかしたら、イスラム世界の人は宇宙計画にはあまり興味がないのだろうか。


ドバイを見ていると、シンガポールと対比させてしまう。
資源のないシンガポールは教育に力を入れているけれど、ドバイはどうなんだろう。
もっとも、シンガポールに行ったとき、私はそれほどいい国とは思えなかったのだ
けれど。