山田太郎ものがたり

今クールのドラマでは一番おもしろいんじゃないかな。
花ざかりの君たちへ」のイケメンには1ミリも心を動かされなかったが、このドラマの二宮和也
櫻井翔にはグッときた。やはりジャニーズのタレントは他の事務所とは格が違うのだろうか。


少女マンガが原作になっているそうだが、これらの貧乏兄弟物語の原型は、川崎のぼるのマンガ「て
んとう虫の歌」がベースになっているのかもしれない。
(その「てんとう虫の歌」をパクッたのが、大ヒットしたドラマ「ひとつ屋根の下」である)


ところで、このところ女性の理想像に「王子様」がイメージされることが多いが、いったい何を意味
しているのだろう? 


バブル期の頃だったか、女性誌を中心に「お嬢さまブーム」があった。
いかにお嬢さまのように装うか、という、いま思うと涙ぐましい流行だったが、これは社会が豊かに
なって、ほとんどの庶民がお金でたいていのものが買えるようになったために、出生というお金では
買えないものに差異を求める欲望が動機になっていた。


しかし、やがて女たちはファッションではお嬢さまになれないことに気づく。
富裕層が当然のように持っている文化資本がほとんどないからである。
庶民が必死になって教養を身につけるのはダサいのだ。


そうすると、女たちは自分で努力することを諦める。
ある日、日常の全てを変えてくれる理想の男性=王子様を待ち焦がれるようになるのですな。
このドラマでも、多部未華子はせっかく特進クラスに入ったのに、自分でキャリアアップする生き方
を選ばず、玉の輿を狙っているよね。
そこがマンガ「笑う大天使」の主人公とは違うところだ。


もちろん、本物の王族が現れても自分とは釣り合いがとれないことは分かっているから、あくまでも
手の届きそうな男性を王子様に仮託して夢を見る、というわけ。
あと、重要なのは、いまどきの王子様はさわやかさと、守ってあげたくなるような弱さがなければ
ならない。
でも、これって男が美少女に萌えるのと同じではなかろうか。


オッサンがアイドルや二次元キャラにときめくと、即ロリコンだとバッシングされる一方で、オバサ
ンがハンカチ王子やハニカミ王子にキャーキャー言うのは、ロリコン(というかショタコン?)扱い
されないのが不思議だ。


視聴率的には、「花ざかり」タイプの不良っぽいイケメンがモテるのか、「山田太郎」タイプの控え
めなイケメンがモテるのか、結果が楽しみです。
ところで、山田太郎くんは成績トップらしいけど、いったいいつ勉強してるんだい? 


本文と写真はまったく関係ありません

从*・ 。.・)<このホットケーキは王子様しか食べられないの