バンビーノ!

このドラマは原作のマンガもちゃんと読んでいた。
なので、よくこれだけイメージ通りのキャスティングができたなぁ、と感心した。
特に北村一輝ほっしゃん。は見事なくらい似ている。素晴らしい。


演出もマンガの過剰な熱さをうまく表現していてよかった。
スピリッツで読んでいるときは、料理を作るのにそこまで必死にならんでもええやんか、と
思ったものだが、ドラマになるとアクが抜けたというか、ダサくならない表現に仕上げてい
る(ただ、「点火」とか「加速」などの小見出しを入れるのはどうかと思うけど)。


それにしても、厨房の中の人はどうしていつも意地悪なんだろう。
料理人の本を読むと、必ず新人の頃にいじめられている。
手取り足取り教えてやるほど甘い世界ではない、ということは分かるのだが、もし教育の現
場でこんな指導をしていたらバッシングの嵐だろう。
仕事の現場と学校の乖離が、適応できない若者を生んでいるのかも。


また、ドラマのように六本木の高級店と、博多の庶民的な店では出す料理もサービスも違っ
て当たり前だ。
博多の店長が松本潤を修行に出したのは分かるが、六本木が正しくて博多が劣っているとい
うわけではあるまい。


あー、でもラーメンに限っていえば、格差は大きいからなぁ。
ちゃんと本場で修行してきた人が戻ってきてラーメン屋をやってほしいものです。
松山には「純連」みたいな味噌ラーメンが食べられないのですよ。


ところで。
レストランに食べに来た客にしてみれば、厨房のことなど気にする必要はない。
マンガでは怖いおばさんが登場してサービスについてダメ出しするが、普通の客はただ食べ
て帰るだけだ。
つまり、この手の作品は視点を変えるとどうでもいいようなことを、熱く粘っこく描いてい
るのである。


同じような表現で、たとえば吉野家の牛丼の厨房を描いたとしたらどうだろうか? 
一瞬成立しそうな気もするが、笑ってしまうだろう。
バラエティでパロディ化される日も近いと思う。


オッサンから見れば、挫折してから立ち直る若さがうらやましいお話でした。
バッカナーレで晩飯を食ったら、いくらぐらいとられるのかな? 


本文と写真はまったく関係ありません

从*・ 。.・)<料理は二週間で諦めたの‥‥