NHKの土曜ドラマで、銀行を退職した男が米国のファンドマネージャーに
なって帰国し、不良債権を買い叩く、という話である。
主人公を演じるのは大森南朋。調べたら麿赤児の息子だそうだ。
彼の冷徹そうな風貌が、米国のファンドマネージャーらしく見える。本物のファンドマネージャーを
見たことはないけど、短期間で徹底的に利益をあげる経済合理主義者、という役作りだ。
山本耕史とかぶる感じがするが、大森南朋はこれからどんどん売れそうな気がする。
それにしても、これまで銀行の内部を描いたドラマが数多くあったが、ほとんどは「銀行はロクな
ことをしない」という話だった。
おそらくバブル経済から失われた10年に至るまでの恨みも込められているのだろう。
(もっとも、その時代よりはるか昔の「華麗なる一族」でも、銀行は良いイメージでは描かれない)
これに対しては、銀行側にも言いたいことはあるだろう。
あらゆる産業を支える仕事をしており、いいことだってたくさんしてきたはずである。
残念ながら、私たちにはそういう良い話はちっとも入ってこないけれど。
そういえば、昔「銀行員 祥平がんばる!」というマンガがあった。
- 作者: 河合単
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1992/07
- メディア: 単行本
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割と地味な話だったからか、あまりヒットせずに終わってしまった。
(作者は元銀行員の人で、いまはスペリオールで「ラーメン発見伝」というマンガを描いている)
医者や弁護士あるいは警察官は、どちらかというと善人が主人公のマンガの方が多いような気がする。
(悪ぶってるけど実は良い人、というのも含めて)
だが、銀行員はそうではない。「ヴェニスの商人」に出てくるシャイロックからの伝統だろうか?
しかし、文系の学生の就職人気は高く、大手金融機関は常に上位にランクインしている。
どういう仕事なのかを知らないのか、知っていて志望しているのか分からないけど、すごく不思議だ。
死ぬほど働かされるというのに。
やはり給料が高いし、他人を上から目線で見下ろすことができるからだろうか。
投資ファンドについては、まったく知識がないから分からない。
けど、彼らは自分たちが都合のいいように作ったルールでゲームをしているような気がする。
これってフェアでないのでは? と思うのだが、考えてみればルール作りに参加できないのはバカ
だからだ、と言われれば、その通りなので仕方がない。