嫌われ松子の一生

どうしても映画と比較してしまうが、内山理名はがんばっていたので続きが楽しみだ。
松子役はいろんな女優にオファーされたらしいが、ソープ嬢になるという転落の人生を
演じることでイメージが悪くなるのを嫌って、いわゆる旬の女優たちは断ったという
噂を聞いた。もったいないことをしたものだ。


そんな中、いまひとつパッとしなかった内山に転がり込んだ主役なので、チャンスを
生かしてこのドラマをヒットさせてほしい。
しかし、映画版での中谷美紀が素晴らしかっただけに、どうしても比較されてしまう
だろう。
テレビドラマで、どのくらい表現できるのか期待しようと思う。


このドラマのエンドロールでは、NG集が流されている。
恐らく、本編はかなり暗く悲惨な内容なので、見終わった視聴者に「これはドラマ
ですよ、嘘なんですよ」と断りたい意図があったのではないか。
(映画版ではミュージカルにして、その暗さを打ち消していた)


それにしても、時代が時代だけに転職は難しかったのだろうかと思う。
私は小説を読んでいないので、松子が中学校を辞めさせられた後に、どうして作家の
ヒモになったのか分からないのだが、九州大学を出ているのだから、ちゃんとした勤め
先があったと思うのだ。


そのあたりの生き方が不器用なばかりに、ゴミに埋もれて死んでしまうような末路に
なったのだろうけど、私だって実家がなければ同じような運命をたどっていたかも
しれないのだから、他人事とは思えない。


そういう人生の罠というかクレバスは、実は誰の足元にもあって、ふとした拍子に
落っこちてしまう可能性がある、ということを描いた作品かもしれない。
マンガだと古谷実が繰り返し描いている。

ヒミズ 1 (ヤンマガKC)

ヒミズ 1 (ヤンマガKC)

とか
わにとかげぎす(1) (ヤンマガKCスペシャル)

わにとかげぎす(1) (ヤンマガKCスペシャル)

とか。


たぶん、映画化やドラマ化の企画は上がってると思うけど、キツい表現があるので
二の足を踏んでいるのだろう。残念だ。
ちゃんと作れば、絶対に話題作になるのに。


本文と写真はまったく関係ありません

ハロプロで松子を演じるとしたら、この人だなw