奥田民生

昔好きだったシリーズ2。
ユニコーンの後期あたりから好きになったのだが、CDはベスト盤しか持ってない。
「大迷惑」のプロモーションビデオで、奥田民生を見たのだが、ナチュラルにスルーして
いた。曲は頭のどっかに引っかかってたけど。


その後、フジテレビの深夜番組「夢で逢えたら」のオープニングに「働く男」が流れ、
この番組を欠かさず見ていた私は、おっいい曲、とユニコーンの名前を覚えた。
この曲のプロモーションビデオには、裸のおねえちゃんが何人も画面を横切っており、
鼻の下を伸ばしながら見ていたものだ。


ダウンタウンが「ごっつええ感じ」をスタートさせた頃、コーナーの合間に奥田民生
阿部義晴ユニコーンの「風」という曲(アルバム『ヒゲとボイン』に収録)の替え歌を
ギターとメトロノームで唄っていた。


なんでダウンタウン奥田民生は仲がいいのだろう、と思っていたのだが、どうやら
ダウンタウンのアルバム『万力の国』に奥田民生が曲を提供していたみたいだ。
それ以前から交流があるのかもしれないが。


「雪の降る街」や「すばらしい日々」という傑作シングルを残し、ユニコーンは93年に
解散してしまった。
翌94年にシングル「愛のために」で奥田民生はソロデビューする。
(ソロデビューまでの一年間は、ずっと釣りをしていたらしい)


そして95年に発表したソロアルバム『29』が素晴らしい作品だった。

29

29

シングル曲「息子」もよかったが、一曲目の「674」(←虚しい、と読むのか?)が傑作
なのである。人を食ったようなタルいテンポのナンバーだが、30前の独身サラリーマン
ならしみじみ聴けるはず。なぜか落語が SE として入っている。
あと「愛する人よ」もロケンロールな感じで良曲だ。


その次に出した『30』は、シングル曲「コーヒー」とカップリングの「人の息子」
(たしか進研ゼミのCMに使われていた)が良かったのだが、全体としての印象は薄い。
なぜなら、翌年の96年から奥田民生Puffy のプロデュースをするからである。

JET CD

JET CD

(↑最も勢いがあったときのCD)


Puffy の初期のシングル曲は、どんだけビートルズが好きやねん、という内容だった。
たぶん、ビートルズマニアも唸らせる出来だったのではないかと思う。
奥田本人も、ポップな部分を世の中に問うてヒットしたし、印税も入ってきて新しい
釣竿も買ったりして、ウハウハだったのではなかろうか。


その後、奥田民生の作品からはあからさまにポップなものが消えていく。
あくまでも米国のロックンロールで押していき、武道館で一人演奏するとか、広島
市民球場で一人演奏するなど、作務衣の似合う求道者のようなイメージがつきつつ
あった。そのときのアルバム『股旅』は、彼のキャリアのひとつのピークだったの
ではないか。

股旅

股旅


で、私がフォローしていたのは、実はここまでで、シングルも「マシマロ」以降は
買ってない。たしか、CCCD じゃなかったっけ? 


ところが、ある日いきなり耳にしたのが「まんをじして」だった。
三谷幸喜シチュエーション・コメディ「HR」のエンディングで使われており、
クリスマススペシャルにはゲスト出演もしていた。
あわててアルバム『E』を買った。まったく変わっていない奥田民生がいた。

E

E


当時、塾で教えていた中2の子に「へー、センセーそんなん聴くんや」と言われ、
テープにダビングしてあげたのを思い出した。
もう高3になっているはずだ。何してるのかなぁ?