ハチミツとクローバー

ハチミツとクローバー (9) (クイーンズコミックス―コーラス)

ハチミツとクローバー (9) (クイーンズコミックス―コーラス)

さっきザーッと読み返してみたけど、やっぱ面白かった。
片思いの連鎖というか、ぐじぐじを描いた作品で、マジ語りの部分とギャグのバランスが良い、
なーんてことは言い尽くされてると思うけど。


基本的には美大生の青春コメディで、それを見守るオトナ(花本先生)がいるっていう構造
だったんだけど、主人公のひとり(真山)が社会人になってからが、ひとつのターニング・
ポイントになったんじゃないかな、と思う。


もともとダークな設定ってのは裏にあったんだけど、モラトリアム期間にはそれは表面化して
なくて、でも社会にリンクする人が出現すると、だんだんオトナの回路に組み込まれていく、
という流れになってる。


実は、そこから逃避しようとして、若者(竹本)がママチャリに乗って自分探しの旅に出る
話があって、単行本一冊分ぐらいのボリュームを費やしてるんだよね。
で、戻ってきたときは就職をほぼ決めて、一回り大きくなっているっていうさ。


余談だけど、ふらっとあてのない旅に出るっていう気持ちはすごくよく分かる。
三鷹に住んでたとき、仕事もせずに昼夜逆転の生活をしてたことがあるんだけど、ふと深夜
12時すぎにコンビニへ行こうと思って外へ出たのね。
で、このままどんどん歩いたら、どのくらい行けるんだろうって思っちまって、なんとなく
歩いていったわけですよ。


朝7時前に、足をひきずりながら多摩センター付近まで行けたのだが、ただ歩くだけでもこんなに
疲れるのかと思ったね。陸軍の行軍はすごいな、と実感しました。
で、腹が減ったから、ファミレスでハンバーグ食って、電車でアパートに戻ってから爆睡ですわ。
翌日は筋肉痛でフラフラになったっけ‥‥


そんなことはどうでもいいんだった。
今の時点で一番あたらしい単行本は9巻なんだけど、ここから話がグッと厳しくなってきている。
彼氏彼女の事情」でも、後半は子どものときの虐待の話になって、正直読んでて引いたんだ
けど、「ハチクロ」もそういうドロドロしたストーリーになるのかなー。
ちょっと心配だ。


あ、映画版「ハチミツとクローバー」も見てきたけど、キャスティングが堀部圭亮意外、狙った
ように外してました。
じゃあ、誰にすればいいのかっていう代替案がないから、これ以上は書けません☆