白泉男子

白泉社の少女マンガを好む男、という意味だそうだが、私もそうだなと思った。
どういうきっかけで少女マンガの世界に親しむようになったか思い出してみると、
高校生のとき新聞部にいて、そのとき薦められたような記憶がある。


新聞部といっても、年に3回ぐらい発行するだけで、基本的には放課後に喋って
笑っていた、いかにも文科系の部活であった。
私の人生で最も輝いていた時期である。


このとき、川原泉の「銀のロマンティック‥‥わはは」は面白いよ、というのを
聞いたような気がするが、そのとき読んだかどうかは憶えていない。
私が自らガッと読むようになったのは、成田美名子の「CIPHER」だった。


オッサンになってから、竹宮惠子の「風と木の詩」とか萩尾望都の「トーマの心臓
なんかを読むと、川原泉成田美名子の作品は非常に読みやすかったのだという
ことが分かった。
もちろん、竹宮惠子萩尾望都の作品はすごいと思うのだが。


大学生になると、なぜか「花とゆめ」を定期購読していた。
佐々木倫子の「動物のお医者さん」が連載していた時期だと思う。
那州雪絵の「ここはグリーンウッド」も面白かった。
なぜか日渡早紀の「ぼくの地球を守って」にはハマらなかった。不思議だ。


その後、就職してからは、しばらく少女マンガから遠ざかり、話題になった作品を
単行本で読むようになった。
これは今でも変わらない。


白泉社以外だと、吉田秋生の「BANANAFISH」とか紡木たくの「瞬きもせず」なんかが
記憶にあるけれど、どうも少女マンガの本流ではないものを好んでいたような気が
する。
あ、忘れてたが竹本泉も好きで、単行本を買い続けている作家の一人だ。


だから、最近の少女マンガも、なぜか白泉社ブランドに魅かれて、津田雅美の「彼氏
彼女の事情」とか高屋奈月の「フルーツバスケット」を買ってしまう。
もっとも、白泉社以外でも売れている作品は当然目に入るわけで、二ノ宮知子
「のだめ」とか、羽海野チカの「ハチクロ」はチェックしてるのだが、もはや「NANA
は、オッサンにはついていけなかった_| ̄|○


で、なんで自分が白泉社のマンガが好きかというと、別にホモセクシュアルなものに
興味があったというわけではなく、単にマンガとして面白かったからではないかと。
マンガ雑誌には絶好調になる時期がたいていあって、たまたま高校生・大学生のとき、
白泉社の連載陣がピークを迎えていたんじゃないかな、と思う。
(それは、少年チャンピオンにも少年ジャンプにもあったはずだし)


今の中・高校生たちは雑誌でマンガを読むのかしら? 
特に女の子たちは、映画やドラマで話題になったものを単行本で読むスタイルに
なっているのではないかと思うけど。