ヘアスタイルについて


たしか中島らもが書いていたと思うが、彼の知り合いの編集者に、フランシスコ・
ザビエルのようなカッパ頭の人がいたそうだ。しかも、若ハゲではなく、わざと自分で
剃っているらしい。


どうしてそんなことを、と聞くと、僕は自分でも変な人間だと思っており、他人からも
パッと変な人だと分かれば誤解が生まれることはない、というのだ。
なるほど、人はほとんど外見で印象を決めるのだから、非常に合理的だ。


逆に、「私は面白い人ですよ」というのを、ヘアスタイルで表現している芸人たちがいる。
雨上がりの蛍原、初期のココリコ田中、ペナルティのワッキーバナナマンの日村だ。
ほぼ同じ、黒髪のオカッパ頭なのは、それが「面白い人」という記号だからだろうか。


そういや、ダウンタウン松本人志が坊主にしたときは、インパクトがあったなぁ。
別に彼は、笑わせようと思ったわけではなく、オシャレ坊主にしたかったのだろうけど。
もう10年ぐらい前のことなので、今ではすっかり慣れてしまった。


山下達郎のヘアスタイルも独特だが、彼は写真や映像をほとんどテレビに出さない。
ライブも映像に収録してあるのだが、発売すると勝手に自分の画像が使われてしまうので
ライブDVDを出してくれない。残念だ。
ふと山下達郎の写真を見て気づいたのだが、彼は普通のオッサンの髪型にすると、とても
怖い顔になる。怖いというか、仕事に厳しい上司、というイメージだ。実際に厳しいと
思う。こんな風にイメージされるのが嫌なんでしょうね。すいません。


芸能人ならともかく、普通の人は自分が普通であることを分からせるためにも、普通の
格好をするのが一番である。
逆に、何の能もない奴が、目立つ格好をするのはウザい。
その格好に騙される人を見ると、どうしたことかと思う。


そういえば「人は見た目が9割」という本が売れているらしい。
未読だが、私もタイトルを見るとそうだろうと思う。
ただし、目利きであれば、の話だが。


例えば、「人」を美術品に変えてみるとよく分かる。
骨董品などの真贋を鑑定するときは、ほぼ見た目で決めるはずだ。
素人には分からないが、目利きの人にはハッキリ区別できるポイントがあるのだ。
人間もそうだと思う。どちらも、経験を積む以外に目利きになる方法はない。


‥‥だんだん、内容がとっ散らかってきた。
ヘアスタイルとイメージは直結しているね、ということが言いたかっただけなのです。
明日も顔の話を続けます。


本文と写真は一切関係ありません

(幼き日のトラ)