- 作者: 養老孟司
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/01/14
- メディア: 新書
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養老先生の新潮新書での3冊目である。
彼は「バカの壁」の大ヒットで、箱根に立派な虫の博物館を建てたらしい。
果たして、これは売れるのかどうか。
話題がかなり多岐にわたっているので、これこれこういうことが書いてありますよ、と
要約はできない。そういう内容であることは、まえがきに書いてある。
ただ、一貫して「ああすればこうなる」式の考え方は危ないよ、ということは言っている。
脳内の処理のように、あらゆることがコントロール可能であるというのは錯覚だ。
自然というのは、山川草木ばかりでなく、自分の身体も、子供も、恐らくは他者も含まれ
る。思い通りにならないものを、なるべくお互いの負担にならないように処理していく
のが大人ってもんじゃないの、ということだろうか。
そういえば池田清彦が「やぶにらみ科学論」で
- 作者: 池田清彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/11
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含めてコントロールしたいということに尽きる」と言っていたっけ。
また、橋本治が「乱世に生きる」で言及してしたエコノミストというのは、この
好コントロール装置が脳内にビルトインされている人間のことかもしれない。
養老孟司と池田清彦は、虫仲間なので、奥本大三郎と三人で「三人寄れば虫の知恵」
という本も出している。
- 作者: 養老孟司,池田清彦,奥本大三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/06
- メディア: 文庫
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あ、蛇足ですが、第6章「戦争責任の問題」、第7章「靖国の問題」は、読んでて
スッキリしました。