七瀬ふたたび

NHK少年ドラマシリーズ 七瀬ふたたびIII [DVD]
筒井康隆原作のドラマで、NHK少年ドラマシリーズで放送されていた。
人の心を読むことができる能力を持った少女、火田七瀬が運命に翻弄される悲劇である。


といっても、放送された当時、私は小学生だったので、内容は覚えていない。
高校生のとき、原作の小説を読んで、ぼんやりと思い出した程度だ。


しかし、なぜか強烈に印象に残っているシーンがある。
七瀬と知り合って仲間になる、予知能力を持った青年が出てくる。
ところが、ある日から彼は夕焼けの情景しか予知できなくなった。


そこから記憶が抜けるのだが、次の場面で青年は殺される。
(七瀬たちは超能力者たちの命を狙う組織に追われていたのだ)
瀕死の青年の目に映ったのは、ちょうど夕焼けだった。


青年は自分の死を予知していたはずなのだが、本人がそれに気がついたのはいつだったか
私は忘れてしまった。死ぬ直前だったのかもしれないし、もう少し前だったのかもしれぬ。


何が言いたかったかというと、未来を想像する力がなくなってしまったら、人間は
死んだも同然であろう、ということだ。
強くそして具体的に未来を想像できる人は、自分が思ったとおりの人生を歩む可能性が
高い。逆に、明日の晩御飯についてさえ考えない人は、行き当たりばったりの人生になる
だろう。


私には夕焼けすら見えない。つまり未来はないのだ‥‥
ちなみに、明日の晩御飯はラーメンの予定だが、あさって何を食べるかは決めてない。