知ってはいけない

トランプ大統領が来日したとき、米軍の横田基地に降り立った。
警備が楽だから、という人もいたが、それは理由の一面にすぎないだろう。
なぜならそれ以前の大統領は羽田空港に降りているからだ。


では、米軍の横田基地というのは何なのか? 
そこから沖縄の米軍基地とはどうつながっていくのか、という話が展開
されていて面白かった。


ネトウヨの人は横田空域について特に思うことはなさそうであるが、
外国の軍隊が首都圏の空を我が物にしているのは異常だろう。


そう言うとすぐに反米だと叩かれるが、フェアな立場で話し合いをしたい
だけである。
中国に侵略されるのは嫌だが、米国に侵略されているのは大好き、という
のはダブスタと言われてもしかたないだろう。



ついでに、戦前から戦後にかけて外交官だった人の本も読んでみようと
思った。

変節と愛国

変節と愛国 外交官・牛場信彦の生涯 (文春新書)

変節と愛国 外交官・牛場信彦の生涯 (文春新書)

ちょっと期待したのだが、読売新聞の記者が都合の良い話をつまんで
書いたヨイショ評伝だったのでがっかりした。


その背後に見えるのは、戦中とあまり変わらない外務省の体質である。
たぶん日中戦争から対米開戦に至る外交の失敗を、あまり反省しておらず、
いまや米軍の下請けのようになっている有様だ。



東芝をはじめとする民間企業の経営者の劣化とパラレルに、高級官僚の
劣化も進んでいるのではないか。
その原因はまさに戦後教育にあるのでは、と思ってしまう。


自虐史観とか反日教育とか言う前に、誰も責任をとらない人ばかりに
なったのはなぜなのかを考えるべきだろう。
メスを入れるべきなのは公立の教育ではなく、大都市の私立中高一貫校
ではなかろうか。