たしか司馬遼太郎が書いていたと思うが、神道とは、ものすごく
大雑把に言えば、きれいなところときたないところを分けるものだ、
とのことである。
その伝統から来ているのだと思うが、新しい年が来る前に大掃除を
しておく、という習慣がある。
いつごろできたのかは分からない。
しかし、この寒い時期に一年間掃除をしていないところまできれいに
する、というのは億劫である。
朝日新聞では、大掃除は夏にやった方がいい、という記事が8月ごろに
出ていた。神道の宗教性はなくなるが、水仕事などは暑い時期にやった
方が合理的である。
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私が年末年始を嫌う理由は、12月31日という締め切りに向けて、みんなが
慌てるからである。
その締め切りを破ったからといって、特に困るわけでもないのに、あたふた
して苛立っている。
日本人はそういうものだ、と言うのなら、私は日本人の感覚からわりと
外れているらしい。
でも、初詣には行くし、雑煮も好きだ。
昔と違って、正月も営業している店は多い。
慌てなくてもいいのである。
他の月末は普通に過ごすのだから、12月も同じように過ごせばよろしい。
新年になったからといって、自分自身が変わるわけではないのだから。