朝日新聞で日曜日に掲載されていた津村記久子の「ディス・イズ・ザ・デイ」が
終わった。
サッカーの二部リーグを応援する人たちを描いた小説だった。
といってもカングレーホ大林とかアドミラル呉とか、小説の中だけの架空のチーム
の物語なのだが。


私はサッカーの楽しみ方が今もよく分からないのだが、この小説を読むと
サッカーファンがどのような見方をしているのか何となく分かった。
注目する選手を見つけ、彼がゲームの中でどのような動きをするのかを
追うことで、試合の行方を楽しむらしい。


ぼんやりとボールの動きを見ているだけでは、たぶん面白くはないのだろう。
選手のポジションと役割が理解できてないからだと思う。


おそらく作者は架空のサッカーチームをあれこれ考えるのが楽しかったと
思う。一種の二次創作とも言えそうだ。


たしか真野恵里菜主演でドラマ化された「この世にたやすい仕事はない」でも
カングレーホ大林というサッカーチームが登場していた。
よほど気に入っているのだろう。


「ディス・イズ・ザ・デイ」はドラマ化しにくい小説かもしれないが、これを
見事に映像化できる人は相当の手練だと思う。