批評とは悪口を言うことではない。
自分の価値観を基準にして、世の中の評価を修正していくこと
である。


つまり、評判が良くて中身も良いものや、無名でクズのような
ものは批評の対象にはならない。


売れていても中身がないものや、素晴らしいのに無名なものを
取り上げるのが批評である。


問題は、多くの人が売れているものを攻撃することである。
本当に中身がくだらないものなら、時間がそれを証明してくれる。
10年後には思い出しもしないだろう。


しかし、批評を勘違いしている人は、売れている=悪だと決め
つけている。
だから、どれだけ叩いてもかまわないと思っている。
それのどこに自分の価値基準があるのだろう? 売れていても
良いものはあるのに。


私たちがするべきことは、埋もれている良いものを褒めることだ。
そんなものはほとんどないのかもしれない。
それでも、悪口を言うよりは褒める方がいい。


この本を読んで、そう思った。

呪いの時代

呪いの時代