テレビを週休二日にすると

面白さの指数があるのかどうか分からないが、私の個人的な印象では、テレビ番組は昔よりも
つまらなくなっていると思う。


私が上京したときは、ちょうどバブル経済直前だったためか、在京のテレビ局は深夜番組で斬
新な企画を次々と立ち上げていた。
それまで民放が2局しかない田舎から出てきたから、全てキー局の放送が見られることに狂喜
乱舞し、以来どっぷりとテレビにはまってしまったのだ。


今のテレビで具体的に何がつまらないかといえば、企画の貧困さや保守化に尽きると思う。
失敗したら困るから、無難なものしか選ばれていないのだろう。
そして、たまにがんばっても視聴者が見てくれないのでダメになるケースも多いはずだ。


そこで私は、テレビの放送を週休二日制度にしてはどうか、と思う。
土日ではなく、たとえば火曜日と木曜日とかのウィークデーに昼間と深夜の番組を全部ストッ
プさせるのだ。
できれば全日休みにしてもいいのだが、いきなりそうすると困る人も出てくるだろうから、段
階的に放送時間を減らしていくことにする。


困るのは広告を出す人だろうか。
テレビCMがまる一日分吹っ飛ぶわけだから、大変な額の損失になる。
テレビ局も収益が激減するだろう。


それでも、丸一日テレビを見ないとなると、レンタルDVD屋が儲かるだろう。
家にいると退屈だから、どこかへ出かけるかもしれないし、電話で話をするようになるかもし
れない。本やゲームに逃げる人も多いだろう。
この経済効果を誰かでっち上げてほしいものだ。


それに、休みだから番組を作らなくても済む。
現場の疲労が、少しは緩和されるだろう。テレビ局にとって、メリットが全くないわけではな
いと思う。


特に昼間の放送は、今でも再放送が多かったりするのだから、無理に番組を作ることはない。
その分、別の時間の放送を充実させるべきだ。
ほれ、経営者がよく口にする「選択と集中」である。


地上アナログの電波を停止するとき、テレビが見られない人が出てくるだろうけど、苦情を言
うのは老人が多いだろう。
それ以外の層は、すでにパソコンや携帯で暇つぶしできるからである。


もし、テレビを週休二日制にしたら、一番困るのは老人かもしれない。