もう20年ぐらい前になるが、広島で浪人をしていた私も私立大学を受験するために上京することに
なった。
ところが、体調管理が悪かったのか、出発直前の日に風邪をひいて熱を出してしまった。
当時、浪人生ばかりを集めた寮のようなところに下宿しており、管理人のおばさんが気をきか
せて風邪薬を出してくれた。たしかルルだったと思う。
ところが、私はそのときまで市販の風邪薬を飲んだことがなかった。
親がそういうのを飲まさなかったのですな。
慣れないものが体内に入ったからだろうか、腹が痛くなった。
尾籠な話で申し訳ないのだが、下痢が止まらなくなったのだ。
なにしろ、飲んだ正露丸がそのまま出てくるような状態で、体力がどんどん奪われていった。
とにかく一晩寝て、なんとか起き上がると新幹線に乗って東京へ行った。受験は待ってくれないし。
新幹線の中でも何度かトイレに行くのだが、しぶり腹になっており、便意はあるが出るものは出ない。
直前に参考書を見直すような余裕はないのだった。
初日の大学は、ほとんど問題にも集中できず、便意と戦いながら問題を解いていった。
当然ながら、そこは落ちた。
その日はがっくりしながらホテルでテレビを見ながら横になった。
翌日になると何とか持ち直し、腹もそれほど痛まなくなった。
本命の大学は、幸い日程の最終日近くだったので、ほぼ普通の状態で受けることができ、なんとか
合格できた。
その後、怖くて風邪薬は飲まなかったのだが、あるときベンザブロックを飲んだら劇的に効いた
ことがあり、薬の相性があるのかもしれない、と思った。
でも、よほどのことがない限り、今でも風邪薬は飲まない。
受験する人は、直前になったら絶対に風邪などひかないようにすることと、飲んだことのない薬
には手を出さないようにすること、というのが私の体験からのアドバイスだ。
何の役にも立たないけど。
そういえば、当時の河合塾広島校の英語講師が、同じ参考書を三回やればたいていの大学には受かる、
と言っていたので、その言葉を信じてやってみた。
- 作者: 原仙作
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かなり昔の参考書だが、今でも買っている人はいるのだろうか。