
- 作者: 石黒正数
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2006/01/27
- メディア: コミック
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あわてて原作のマンガを買いに本屋へ走り、しみじみ良い作品に巡り合えた、
と幸せになった。
このマンガは自由度がかなり高い。
キャラクターの造形がしっかりしているので、舞台である商店街を飛び出して
も面白い作品として成立するのである。
基本的には、主人公の女子高生が推理小説好きなので、日常生活の出来事を
謎に見立てて、自分が名探偵になったつもりで事件を解決する、という物語
が軸になっているけれど、SFあり怪談あり小学生の恋愛ありとバラエティー
に富んでいる。
そして、その話のどれもが密度が濃く、ところどころに作品全体の構造を示すヒ
ントが散りばめられているので、何度も繰り返して楽しめるのだ。
素晴らしい。
作品のタイトルは、主人公の嵐山歩鳥がいなくても世界は変わらず動いてい
る、という意味だ。
それは2巻の第13話で、歩鳥が交通事故に遭って意識不明になり天国へ行く、
という話ではっきりと語られている。
いわば、自分と世界を突き放して俯瞰しているわけで、このような視点を
持った作者がつまらない話を描くわけがない。
こんな名作を何年も知らなかった自分を恥じたい。
ちなみにアニメ化されたときのオープニングの原曲が、シュガーベイブの
「DOWN TOWN」で、私はこれを聴いて一発でこのアニメが好きになった。
服部隆之のアレンジは、作曲者の山下達郎もラジオで絶賛していた。
(エンディングの曲もパンキッシュで好きです)
ところで、私はハロプロヲタなので、歩鳥がスマイレージの和田彩花に
見えてしかたがない。
できればこのマンガを舞台にして、彼女にメイド服を着させてもらえな
いだろうか。
あ、辰野俊子は同じくスマイレージの前田憂佳で決まりね。
あやちょ→嵐山歩鳥
ゆうかりん→辰野俊子
前回の舞台にもおばあちゃんが出てきたし、どうせなら「おばあちゃん
三部作」とでも銘打って面白いのを作っていただきたい。