アキバアイドルを輸出せよ

NHKの「追跡A to Z」で、AKB48のフォーマットを海外に売ろうと
している秋元康が出演していた。


フォーマットを売る、というのは“10代の女の子を3つのグループに
分けて劇場でライブをさせる”というような決まりごとを約束させ、
外国版のAKB48を作る、ということである。


私はハロプロ好きなので、この番組の見方にかなり偏りがあること
を自覚しつつ、違和感をぬぐえなかった。


ひとつは、あたかもAKB48の形式がオリジナルであるかのような認識
である。
秋元康は、たしかにおニャン子クラブを成功させたかもしれないが、
メンバーの卒業や入れ替えをビジネスとして確立したのはモーニン
グ娘。であろう。


もうひとつは、音楽の力を信じていないということだ。
私がAKB48に全く興味がないからかもしれないが、彼女たちのシング
ル曲を聴いても、耳に残らないのだ。
正直、楽曲としての遊びや面白さが伝わってこない。
アイドルの音楽こそ、本気で作らなければならないと思う。


これは、プロデューサーの秋元康が作詞家だからではないか。


流行歌の歌詞というものは、非常にドメスティックなものである。
日本人が日本人のためだけに書いているのだから、それでいいのだ。
仮にそのまま歌詞を翻訳したとしても、面白くもなんともない作品
になってしまうだろう。


そもそも、フォーマットというのはどこまで法的根拠があるのか。
例えば、4人組の男性で、ギター2人、ベース1人、ドラム1人の編成
で、同じスーツと髪型のバンドを作ったとき、ビートルズのパクリ
だと訴えられるのだろうか? 


外国でアイドルグループを作るのは、別に誰の許可も必要ないし、
売れるかどうかは様々な要素がからんでいるので、誰にも計算でき
まい。


これは要するに、紅白出場が決まったAKB48ひいては秋元康のための
ヨイショ番組にすぎない。
フォーマットが外国に売れるかどうか、お手並み拝見といこう。



我がハロプロを見よ!