*[本]街道をゆく8 熊野・古座街道 街道をゆく27 因幡・伯耆のみち

どちらもずいぶん前に読んだので、すでに内容を忘れている。
記憶があるうちにさっさと感想を書いておけばよかった。



ところで話はまったく変わるのだが、深夜アニメで「弱キャラ友崎くん」を
見ていて、なんというかモヤモヤした感じがある。
まとめサイトを見ていても、同じように感じている人が多い。


私は原作のラノベを読んでいないので、アニメを5話まで見た範囲で感想を
述べている。


主人公はネット対戦ゲームで日本一の腕を持っているものの、学校生活では
冴えないキャラである。
その主人公と対戦してそこそこの腕を持っている人とリアルで会ってみると、
同じ学校のリア充グループにいる女子だった。
その女子に罵倒され反論するものの、リア充になってないくせに何がわかる
のだ、と押し切られ、彼女のアドバイスに従ってキャラを改造していく、
という話だ。



野ブタをプロデュース」や「俺ガイル」との類似点を指摘されていたが、
私はふと「マイ・フェア・レディ」を思い出した。

オードリー・ヘップバーン主演のミュージカル映画である。
言語学者の教授が賭けをして、下町の娘を淑女に仕立て上げる物語だ。


いま、この映画を女性が見たら感じるモヤモヤと、「友崎くん」を見て
男性が感じるモヤモヤは同じなのではあるまいか。
どちらも、階層上位の人間が、下位の人間に文化資本を叩き込む物語
である。


モヤモヤするのは、自らの文化資本の価値を疑わず、他者を鋳型にはめる
行為を喜んでやるからではなかろうか。


はたして友崎くんは見事にリア充になったとして、その後どうするつもり
なのだろう? 「マイ・フェア・レディ」の原作の舞台のような終わり方
になったら面白いのだが。