*[本]街道をゆく5 モンゴル紀行

街道をゆく (5) (朝日文芸文庫)

街道をゆく (5) (朝日文芸文庫)

司馬遼太郎の少年のころの憧れの地モンゴルである。
1973年当時は直行便がなかったので、ソ連から飛行機を乗り継いで
ウランバートルに到着している。
このときのソ連の空港やホテルのひどさを淡々と書いていて、面白かった。


飛行機が遅延したため、モンゴルに入国するビザがソ連でとれなくなり
そうになったときの話がスリリングで、かつて軍隊にいたときの同僚が
助けてくれるのが小説みたいでドラマチックだった。


ソ連もモンゴルも、おそらく当時は個人旅行が制限されていただろうから、
アテンドがつきっきりで世話をしてくれており、ちょっとうらやましい。
特にモンゴルのゴビ砂漠で一泊したときのおもてなしは誰にでも体験できる
ものではなかろう。


現在のモンゴルは、かなり貧富の差が広がっている。
マンホールチルドレンがいたはずだが、彼らはどうなったのだろうか。