*[映画]冴えない彼女の育てかた Fine

日曜日のレイトショーで観客は30人ぐらい。
特典のポストカードと描き下ろし小説ももらえた。


ハーレムものラノベというのは、きちんと結末をつけようとするとかなり
残酷な話になるのだ、ということを思った。
マンガの「いちご100%」もそういう話だったな。


この作品は、美少女ゲームと現実の男女関係がシンクロして進む、という
構造だったから、なおさらそう感じたのかもしれない。
一つのルートしか選べないという現実が、他の誰かを傷つけてしまう。


なので、英梨々に対する落とし前をきちんとつけたのは見事だと思うし、
逆に詩羽先輩が妙に物分りよくなっていたのはどうかと思った。


あと、アニメ二期で登場した傍若無人なマンガ家が脳梗塞で倒れたのは、
物語のバランスを取るためとはいえ、ちょっと引いた。


ああいうキャラクターを作ったのは、現実の大手ゲーム会社の酷さを
一人の人間に集約させたからで、その証拠にアニメではゲーム会社の
人はまったく登場しない。
まあ、萌えアニメにそういう描写は必要ないのだけれど、クリエーターの
苦悩を描くのであれば、企業のオッサンの残酷さも出してほしかったな、と。


エンドロールを眺めていると、小田和正の名前が出てきて、あの曲どこで
使ったっけ、と首をひねったら、ちゃんとCパート(?)があって面白かった。
でも多くのオタクの現実は、孤独な安アパートであって、自分の会社を
立ち上げてキャッキャウフフではないよな、と思ったです。