*[本]風雅の虎の巻

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

日本の文化の美の本質とは何かを説明した本、だと思いたい。
というのも、難しくて半分も理解できなかったからだ。


なぜこんなに難解になっているのか、よく分からないのだが、
書いておけるうちに書いてしまおう、という焦りのようなもの
さえ感じる。


特に「お楽しみ本質尽くし」という章では、マンガや小説から
日本料理まで、手当たり次第に“本質はこうです”と斬っており、
説得のギアが数段上がっていて重い。
よほど脚力がないと踏み込めないぐらいきついのだ。


もともとは1988年に出版されたものだそうだが、当然ながら
2019年でも価値を失っていない。
バブル期になんでこんなものを書いていたんだろう、と
不思議に思う。