- 作者: 森川智之
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2018/04/21
- メディア: 新書
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納得の一冊だった。
そもそも、なぜ岩波新書で出すのか、という疑問があったのだが、
本文中に「編集者所蔵のオーディオドラマCD」の写真があり、
ははあ、さては編集者が腐女子で、森川智之の大ファンだったの
だな、と。
本書の巻末には、森川智之の出演作品の一部が時系列で一覧に
なっている。
注目すべきはBLCDの項目である。
主に女性向けのボーイズ・ラブ小説をドラマにしたものだと思うが、
1993年から記載が始まっている。
(それ以前の媒体はカセットテープだったそうだ)
翌年からだんだん増えていき、2000年から2011年ごろが最盛期に
なっている。おそらくBLCDの隆盛と同期しているのだろう。
なぜ2012年からBLCDは激減したのか、詳しいことは分からない。
私の推測では、スマホが普及してゲームの音声で楽しむ腐女子が
増えたからではないか、というものだ。
そのあたりの事情を森川智之本人にも語ってほしかった。
↓
あと、声優のことを語るのであれば、そろそろ音響監督の
オーラルヒストリーを集めておかないと、だんだん鬼籍に入る
人も多くなるので困るのではなかろうか。
それこそ岩波新書の仕事のような気がする。