*[映画]バースデー・ワンダーランド

公開3日目のレイトショーで、観客は親子連れが二組と大人が数人。
雨の日だったので客足が悪いのかもしれないが、ちょっと厳しい数字に
なりそう。


作品自体はすごく美しくてよくできている。児童文学が原作なので、
きちんとした物語だしユーモアもある。
ただ、深夜アニメオタクが喜ぶたぐいの映画ではなく、よそ行きの、
まっとうな人のための作品だと思う。
見終わったときはジブリの「猫の恩返し」を連想した。
あれが好きな人だったらおすすめだ。



キャラクターデザインはロシアの人がやったそうで、深夜アニメの
いわゆる萌えキャラに慣れていると、大人っぽく見える。
最初に主人公は高校生かと思ったら小学6年生だったので驚いたが、
現実の小学6年生の頭身はあんなものだな、と納得した。


主人公の叔母がだいたい物語を進める役で、主人公は行動する動機が
薄いので終盤までほぼ受け身である。
この分裂が、感情移入を妨げている原因ではなかろうか。


かといって、主人公が最初からやる気全開でバリバリ話を進める、
というのも変なので、やはり最初の動機づけが弱いのだろう。


そんなことは制作側は百も承知だろうから、敢えてそういう性格の
主人公にしているのだろうけど。


そういや、悪役が鍛冶屋に作らせていたものは何だったんだろう? 
儀式に使う剣だったのだろうか。
そのあたりは原作の小説に書いてあるのでしょう。