深夜アニメの感想。

グラゼニ

 昨年末放送されていたのだが、愛媛県ではなぜか1-3月期に放送

 された。原作は未読。

 このアニメはなにより落合福嗣の実力が発揮された作品だと思う。

 BS11で再放送されていた「灰と幻想のグリムガル」のモグゾーも

 よかったし「火ノ丸相撲」の小関もうまかったが、モノローグの

 多い主役をバッチリこなして声優としてひとつ成長したのでは

 なかろうか。偉そうに書いて申し訳ないが。

 

・同居人はひざ、時々、頭のうえ。

 ネコ好きにはたまらない作品で、人間視点とネコ視点で同じ

 出来事をくりかえし見られる構成がよかった。

 それにしても担当編集者はいくら作家が年下だからといっても、

 プライバシーにずけずけ入りすぎなのではなかろうか。

 

ガーリー・エアフォース

 ライトノベルらしい作品で、分かりやすく面白い。

 理論的には戦闘機の種類の数だけ美少女化できるのだが、

 アニメでは数を絞ったみたいだ。

 戦闘機と美少女(アニマ)をちゃんと分離して表現している

 ので、艦これの水上スキーみたいなことにはならないのが

 よろしい。

 なんだかよく分からないところで終わってしまったが、

 はたして二期はあるのか? 

 

約束のネバーランド

 原作のマンガは未読だが、アニメは面白かった。外に出た

 主人公たちはどうなるのか見てみたいが、これも二期がある

 のかどうか。

 

 構造的に「進撃の巨人」と同じなのは誰でも分かると思うが、

 なぜ同じような作品が描かれてヒットするのかを考えたい。

 

 閉塞した環境で家畜のような生活をしている子どもたち、と

 いう設定が読者と重なるから、というのが第一だ。

 そこから脱出してゴールかと思いきや、より広い世界でさらなる

 困難が待ち受けている。まるで学校を卒業して就職したように。

 この希望のなさが第二の理由か。

 

 しかし、マンガの中では搾取される構造を変えようとがんばる

 のに、現実の世界では家畜のように暮らしている。

 現実の構造を変えようとすると、政治に口を出すな、と叩かれる

 からなのか。若いエネルギーはどこに向かっているのだろう、と

 おじさんは少し心配になる。

 

 マンガやアニメはクソみたいな現実を変える力を持たないかも

 しれないが、繰り返し描かれる物語に希望を持ちたい。