エロマンガ表現史

エロマンガ表現史

エロマンガ表現史

以前「エロマンガ・スタディーズ」という本の感想を書いたとき(こちら
こんな本があったらいいな、と希望していたのだが、本当に作ってくれた。
すばらしい仕事だと思う。


エロマンガ特有の技法をいくつか紹介して、そのルーツや技法の広がり
などについて実証している。
図版も豊富でとても分かりやすい。


特に「乳首残像」と呼ばれるテクニックが、奥浩哉うたたねひろゆき
よってまったく独立にかつ同時に発明されていたくだりは面白かった。
まるでニュートンライプニッツが同じ時期に微分積分を発明したのと
そっくりではないか。


また、男性向けだけではなくBLや海外での反応まで視野に入れている
のもすごい。まさに渾身の一冊である。


本書をたたき台にして、各方面でエロマンガの技術史がどんどんアップ
デートされることを祈る。