
- 作者: 西川魯介
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/03/29
- メディア: コミック
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マンガ? と少々疑問に思って1巻を買ってみたのだが、ちゃんと料理を
題材にした面白いマンガになっていて、すぐに4巻まで買ってしまった。
といっても、最初の方は作者も手探りだったのか、女性が何かを食べる
姿にフェティシズムを感じさせる描写をしていたが、料理のネタが決まり
初めて軌道に乗ったら、あまりそういう絵も見られなくなった。
ホッとしたような残念なような。
登場する料理は、すべて作者が一度自分で作っているそうで、分量などは
適当ながらも、実に旨そうである。
(もっとも私は魚介類が苦手なので、半分ぐらいは食べられない)
すし酢とピーナッツバターの出番が多いのが特徴か。
主人公が仙台出身のせいか、東北地方の食材が多いような気もする。
4巻まで読んで、お好み焼き的なものがほとんど出てこないのも、小麦粉を
溶いたものを焼く料理は西日本で発達したからなのかもしれない。
あるいは、一汁三菜を目標に作っているので、お好み焼き的なものだと
シェアしにくいからなのかも。
分かりやすいフェティシズム描写は抑えられているものの、登場人物は
ほぼ全員メガネをかけているし、百合的な話も出てくるし、そのあたり
西川魯介は抜け目がないのだった。
それに、額縁に書いてある小ネタもニヤリとできるし、分かる人には分かる
法螺話でヒロインを煙に巻くのも上手い。
できるだけ長期連載になって、主人公とヒロインの関係性をいろいろ進めて
くれたらうれしい。