今日の朝日新聞の1面に、愛媛県立の高校が新年度から校則を改定し、校外の
政治活動に参加する生徒には事前に届け出を義務化する、とあった。


さすが管理教育のトップランナー愛媛県である。
高校生が勉強以外の余計なことをするのを何より嫌う、公務員の鑑のような
考え方だ。


たぶん、そんなことをしなくても、政治活動に参加する生徒はそれほどいる
わけではないだろう。
なにしろ自民党しか当選しない保守王国である。
ヘイトスピーチもSEALsも、どこか遠くの都会の話なのだ。


それでも、無垢な生徒がそういうものに巻き込まれないように、という温かい
心が教育委員会を突き動かしたのだろう。
ただでさえ忙しいのに、俺たちの仕事を増やすんじゃねぇ、などとは思って
いないはずだ。


このような環境で育ち、ずっと四国にいる人たちが、同じような人を再生産
していく。
檻の中で生まれた人たちは、自分たちが檻の中にいることを知らないのだ。
自由を求めて都会に出た人が戻ってきたくないのも当たり前だろう。


こうして、面白いことをする人をどんどん外に送り出していき、変化したく
ない人だけが残っていく。
愛媛県教育委員会は、愛媛県のことだけを考える人をしっかりと育てる、
素晴らしい仕事をしているのである。