オデッセイ

ツイッターのタイムラインで評判が良かったので、終映する前に見ておこうと思った。
レイトショーで観客は私を含めて3人。


映画は評判どおり面白かった。
登場人物に、広報官以外ほとんど文系の人が出てこなかったのが良かったのかもしれない。
なんというか、サイエンスという共通言語のおかげで、この行動にはこういう意味がある
のだろう、という意思疎通がスムーズだった。それが見ていて気持ちが良い。
(逆に科学技術に興味のない人にとっては退屈な作品かもしれない)



私が疑問に思った
放射性同位体を掘り起こして暖房に使っていたが、放射線は大丈夫だったのか? 
・ミッションを中断させた強い砂嵐はその後一度も発生していないように見えたのだが、
 基地を襲ったりはしなかったのか? 
・なぜ毎日ヒゲを剃っていたのに、ローバーで移動する時だけ生やしていたのか? 
という部分は、たぶん原作の小説を読めば分かるのだろう。


あと、ヘルメスにいた宇宙飛行士たちにちょっとしたロマンスがあったが、あれを
入れないと米国人は納得しないのだろうか。
マット・デイモンを回収できるかどうかの緊迫した場面の最中だったので、唐突な
印象があったのだが。



ジェット推進研究所のエンジニアが、自分が計算した軌道をNASAの人に説明するとき、
人を立たせてホッチキスやボールペンで分かりやすく例えていたのは、いかにも米国
映画らしくて上手いと思った。


同じような描写で、ヘルメスの船内で、どうやってマット・デイモンを回収するか、
という説明のときにも、テーブル上のものを使って説明しており、たぶん米国の理系の
人はそういうやり方に慣れているのだろう。


日本ではどれくらいヒットしたのか分からないが、見て損はしない映画だと思う。