今さらながらレヴィ=ストロースの「悲しき熱帯」を読んでいるのだが、なかなか
ブラジルに到着しないのでイライラする。
たぶんフランス人のインテリなら、味わいのある文章だと思ってしみじみ読むの
だろうけど、頭の悪い日本人にはしんどい。
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とはいえ、さすがに学者ならではの知識と洞察力で、細かい観察眼には恐れ入る。
私がブラジルの地に立ったときの印象など、もはやすっかりどこかへ行ってしまった。
のべ27時間ぐらい飛行機に乗っていたから、とにかく疲れていたのだ。
それでも、断片的な記憶はある。
大都市サンパウロの混雑とかイグアスの滝に行く途中の道で見たモルフォ蝶の大群とか、
そういう普通の観光客が普通に目にするようなことだ。
もう21年前のことなので、私が訪れたときのブラジルと全く変わってしまっている
だろう。
細かい記録をつけておけばよかったが、使い捨てカメラで撮った写真ぐらいしか
残っていない。
この小学生たちも、もう立派な大人になっているだろう。
もしかしたら、ネットでこの写真をみて「俺や!」と言っているブラジル人が
いるかもしれない。