Boaz2015-03-18

群馬大学医学部附属病院の外科医が行った腹腔鏡下手術で、通常では
考えられない率で患者が死亡している、という報道が前からあって、
新聞では名前が出ていないが、週刊誌では実名が出ている。


たしか最初にキャンペーンを張ったのは読売新聞で、他紙がそれに
追随したと思う。
訴訟になるかどうかで、今後の報道も変わってくるのだろう。



素朴な疑問なのだが、医学部を出て国家試験をパスした人が自分の
専門を決めるとき、基本的には本人の希望が通るのだろうか。


つまり、あまりにも不器用な人が外科医になりたいと思ったとして、
周りの誰も「やめとけ」とは言わないのか、ということだ。


自分の手技がどのレベルかは、解剖実習などでだいたい分かると
思うのだが、それでもやる気があれば外科医になれるものなのか。


ノーベル賞をとった山中教授は、最初は整形外科医だったが、自分が
不器用だと判断して研究医になった、と聞いている。
また、その当時の指導医に罵倒されたという話もある。



外科医だって人間だから、最初からうまいわけではないと思う。
なので、失敗をするのはしかたがないのかもしれないが、ベテランが
サポートする体制は必要だろう。


あるいは、不器用な人でも何人か患者を殺していくうちに上達して、
いまは立派な外科医になっている、というモデルケースがあるのか。


人の命を預かる仕事なので、不器用な人をスクリーニングする機能が
組織としてあるべきではないか、と思うのだが、そのあたりはザル
なのか。


手術の実技試験というのが医学教育の中にあって、成績の悪い人は
少なくとも外科医にはなれない、という仕組みがあってもいいと
思うのだが。