Boaz2014-12-16

この時期、様々な場所のBGMがクリスマス仕様になっている。
たいていスタンダード・ナンバーのインストで、正直お腹いっぱいである。


米国以外で、これほどクリスマスソングが巷にあふれている国も珍しい
のではないか。
それとも、香港やシンガポールとかもそうなのか。



私はもうクリスマスに飽きたのだが、他のオッサンはどうなのだろう。
だって、20代から特にクリスマスが楽しかったこともなく、そのまま
40代になって、もはや憎しみすら通り過ぎ、心の底からどうでもよく
なっているのである。


家庭を持っている人は、子供たちのために何かするだろうから、少しは
張り合いがあるのかもしれない。
しかし、それはクリスマスプレゼントを消費するためであろう。
何も街中で祝わなくてはならない道理はない。



1980年代から10年ぐらい、ポパイやホットドッグプレスという雜誌が
クリスマスの過ごし方を引っ張っていた時期があった。


若者たちの性欲の発散を、クリスマスにかこつけて、なるべく洗練させた
ように振る舞うためのマニュアルだった。


その雜誌も、2000年代には勢いを失い、ホットドッグプレスは休刊した。
なぜデートマニュアルは若者に読まれなくなったのか。


それは、デートマニュアルを読むことがダサいと思われるようになった
からだ。
(だが、女性は相変わらずデートマニュアルを読んでいるし、男性は
そのことをダサいとも思っていないようである。不思議だ)


しかし、どうすればいいのか分からなくなった若者は、開き直ってオタク
になるか、突き進んでチャラ男になるしかなかった。
おそらく、モテ/非モテという言葉が浮上したのも、そのあたりからでは
なかろうか。



いっそのこと、クリスマス自体がダサい、ということにして、普通の日と
変わらないようにしてくれないものだろうか。


少なくとも若者の性欲のために利用するのはやめていただきたい。
子供にプレゼントを買ってあげる、ぐらいがちょうどいいのではないか。