Boaz2014-12-01

師走に入ったとたん、ものすごい暴風が吹き荒れた。
天気予報などでは、発達した冬型の低気圧、みたいな呼び方をしており、
台風のような名前がない。何かつけたらいいのに。


なんとなくだが、台風には陽気なものがあって、いわゆるテンションが
上がる状態になる。被害が大きい地域で、そんなことを言うのは問題なの
かもしれないが、子供ごころにそう感じた人も多いだろう。


一方、真冬の暴風は陰気である。
わーっと開放的にならず、身を縮めてなるべく動かないようになる。
寒いから当たり前なのだが、同じぐらいの風が吹いているというのに、
この違いは何なのだろう? 


台風はともかく一時的なもので、いつかは通過して消える。
が、冬型の低気圧は場合によってはずっと居座ることがあり、その
意地悪さも陰気なイメージをふくらませているような気がする。



菅原文太が亡くなった。


といっても、私は「仁義なき戦い」や「トラック野郎」を熱心に見たわけ
ではなく、一番印象に残っているのは「北の国から」の『誠意ってなんだね』
である。


他に思い出せるのは、井上ひさしのエッセーで、高校の新聞部の先輩が
菅原文太で、目の前で原稿をピーッと破られた、という話ぐらいか。
吉里吉里人」の映画化の権利を持っているというのも何かで読んだが、
もううやむやになってしまうのだろうなぁ。


それと、私は高校生のとき斉藤由貴のファンで、映画「恋する女たち」を
見に行ったのだが、その作品で菅原文太の息子がデビューしている。
えらく下手くそだったのだけ憶えているが、後に事故で亡くなっており、
気の毒だった。


というわけで、菅原文太について何も言える資格はないのだが、謹んで
ご冥福をお祈りします。合掌。