鹿男あをによし

鹿男あをによし

鹿男あをによし

古本屋のワゴンセールで大量に置いてあり、1冊50円だったので買ってみた。
以前、ドラマ化されたのは見たことがあるが、それほど印象に残らなかった
ので、あまり期待せずに読んだのだが、かなり面白かった。


これって「坊っちゃん」だよなぁ、としばらく読んでから気がついたが、
どのくらい元ネタを忍び込ませているのかは分からない。
詳しく分析している人がいると思うから、それを読んでみたい。


もしかしたら、松山のどこかの高校の国語教師が、この小説を課題図書か
何かにして、生徒に読ませたのかもしれない。
しかし、読まずに古本屋に売った奴がたくさんいて、それがワゴンセールで
積まれていたような気がする。


ところで、奈良の高校生は、この本をどのくらい読んでいるのだろうか。
もしかしたら、将来の「坊っちゃん」的小説になるかもしれない。



テレビドラマをもう一度見てみたくなったが、Wikipedia を見るとキャス
ティングに変更があったようだ。
同僚の藤原先生が男性から女性(綾瀬はるか)になっている。


そういえば、同じ万城目学の小説「プリンセス・トヨトミ」が映画化された
ときも、男性のキャラクターが綾瀬はるかになっており、彼女はよくよく
万城目学の原作に縁があるようだ。
(監督も一緒だった)


残念ながら、綾瀬はるかの起用は成功していたとは思えない。
特にドラマ版「鹿男あをによし」では、ほとんど記憶に無い。
どうせならマドンナ役で出してほしかった。


ただ、堀田イトを多部未華子にしたのは良かった。
野性的魚顔、と表現されている顔は、なるほど彼女しかいない。
リチャードを児玉清にしたのも悪くない。


だが、主人公が玉木宏なのはどうだろう。
シュッとしたイケメンすぎやしないだろうか? 
どうせなら、大泉洋ぐらいにしておいた方がよかったのかも。
鹿に似てるし。
藤原先生は、いまだと濱田岳がぴったりだろうか。


連続ドラマにするよりは、2時間ちょっとの映画にすべき原作だったの
ではないか、と思う。
あるいは、京都アニメーションがアニメにすべきだったのかも。