- 作者: ヤマザキマリ,とり・みき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/07/09
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (31件) を見る
プリニウスのような、世界をまるごと理解しようとする博物学的な人は
ときどき現れて巨大な足跡を残す。
巻中の対談では小松左京が挙げられていたが、南方熊楠もそうだろう。
私が思うに、この「プリニウス」と併せて読みたいのが、南方熊楠を
描いた「猫楠」である。
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/01/04
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (2件) を見る
なにしろ水木しげるが描いているのだから、人物と背景の組み合わせは
「プリニウス」に勝るとも劣らない。
私は「猫楠」の生原稿を見たことがあるが、あの点描はすごかった。
「プリニウス」にも、途中からネコが潜り込んでおり、もしかしたら
「猫楠」に対するオマージュなのかもしれない。
↓
一つだけ苦言を呈すと、第1話と第2話の間で時間が戻っているので、
そこに対談を差し込むのは理解できなくもないが、できれば途中に
文章を差し込むのはやめてほしい。
マンガはマンガで続けて読みたいのだ。
どうやら新潮社の活字畑の人が単行本を編集したようだが、2巻目は
そのあたりを考慮していただくとありがたい。