Boaz2014-07-08

BSで放送していた「太平洋ひとりぼっち」という昔の映画を見た。

1963年製作の、堀江謙一の太平洋単独横断を映画化したものだ。
監督は市川崑、主演は石原裕次郎、音楽は芥川也寸志武満徹という
豪華なラインナップである。
(ちなみに特撮は円谷プロ


正直、そんなに面白い映画ではなかった。
しかし、昭和38年当時の世相が記録されていて、そこは興味をひかれた。
主人公がヨットに積み込むものを延々とリストアップしている場面が
あって、今なら100均で揃うなぁ、というようなものがたくさんある。


あと、タイアップ映画なので、シャープのラジオや森永のクリープなどが
がっつり映されている。
実際に冒険で使われたものかもしれないが、商魂のたくましさを感じる。



それにしても、今から見るとあまりにも無邪気な冒険である。
おそらく情報が集めにくかったのだろう。


むしろ、これだけネットが発達した社会だと、わざわざ冒険に出ようという
気持ちにはならないのかもしれない。
格安航空券で簡単に渡米できる現在だと、外国に行きたいという情熱は
育まれないような気がする。


つまり、普通の日本人が簡単に外国に行けない時代は、50年ぐらい前まで
当たり前に存在していたということだ。
堀江謙一吉田松陰と同じメンタリティだったのかもしれない。



あと、どうでもいいことだが、桐谷美玲はこの映画に出てきた若いころの
浅丘ルリ子に似ている。

この右端が浅丘ルリ子

これが桐谷美玲である。