Boaz2013-09-30

山崎豊子が亡くなった。
作品についてはちょこちょこ書いているので、あらためて何か言うことも
ないけれど、元新聞記者らしい問題意識の持ち主だったと思う。


ただ、山崎豊子が描いた医療や金融の闇は現在も相変わらず存在しており、
後継者がいないのが残念だ。
もし彼女が元気だったら、電力会社を取材していたかもしれない。


たぶん、いまのひとはドラマ「半沢直樹」のように戯画化しないと興味を
持ってくれないのだろう。


山崎豊子はフィクションの作家だったけれども、最近はノンフィクション
作家に対する風当たりも強く、また綿密な取材にはお金も時間もかかる
ことから、面白い作品を書く作家が減ったように思う。


ネットの発達で、昭和的な巨悪のイメージがぼやけてしまったからかも
しれない。なくなったわけではないのに。