橋下徹や石原慎太郎あるいは猪瀬直樹に投票した人々は、どういう階層
だったのだろうか。
少なくともリベラルなインテリ層ではない。
かといって、自民党を支持するような旧保守層でもない。
アンケートでは“支持政党なし”とされる無党派層のうちの、お金が
大好きな人たち、というのが正解ではなかろうか。
お金が大好きというのは、実際に金持ちかどうかは別に、自分の利益を
最優先させる、という意味だ。
それを邪魔するものは全て敵であり、壊さなければならない。
候補者のこういう言葉に、考えることなく快哉を叫ぶ人たちである。
(たぶん雑誌「プレジデント」の読者とほぼ重なっているはずだ)
橋下徹や石原慎太郎が当選できるのは、東京や大阪にはチャンスを求めて
集まってくる人たちが多いからである。
彼らは自分にも利権が欲しいので、既得権益を持っている人を攻撃する
候補者を自分たちの代弁者だと思う。
一方で、田舎は既得権益層ががっちり固まっており、それが嫌な若者は
すでに大都市に出ているので、維新の会的な主張はあまり浸透しない。
それはそれで政治的な停滞を生むけれど、東京や大阪のような突飛な
首長は出てこないのがメリットといえばメリットか。
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実際、石原・猪瀬都政の評価はどうだろうか。
オリンピック招致を成功させたことは、いろいろ意見もあろうが、良か
ったところだろう。
しかし、尖閣諸島を東京都が買う、とぶちあげて、あわてて民主党政権
が国有化したことからくる対中国関係の悪化は、誰が見てもマイナス評
価であることは明らかだと思う。
橋下知事・市長の評価はどうか。
……何かいいことがあったっけ?
私から見ると、ただ混乱を招いただけのような気がする。
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