- 作者: 小泉武夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
ともに読むと面白いと思う。
においはなかなか言語化できないもので、香水の種類も柑橘系とか
ムスク系とか言うけれども、あの香り、と直接伝えるには、お互い
に同じブランドの香水を知っていなければならないだろう。
また、人によっては臭いものが好きで、自分でも臭いと思うけれど、
ついつい嗅いでしまうことがある。
においは脳の皮質の古い部分で処理しているから、理性的な判断
ではやめられないのかもしれない。
それにしても、著者の小泉武夫は実にいろんなものを食べている。
カラスも狐も狸も蝉も蚕やカブトムシの幼虫などなど、なんでそんな
ものを? というものまで口にしている。
味も、本当のところは自分で食べてみないと分からないわけで、
とにかく食ってみる姿勢には頭が下がる。
↓
私は魚介類が嫌いで、スーパーの鮮魚売り場の前も臭いから通らない
ようにしているほどだ。
一方で、ニンニクは大好きで、他人が食べていても気にならない。
ドリアンも好きだし、ドクターペッパーも好きだ。
たいていのチーズもいけるし、パクチーも大丈夫である。
どうも平均的な日本人とはちょっとずれているようだ。
↓
それで思い出したが、小中学生のころはバスのにおいがダメだった。
路線バスはべつになんともなかったが、貸し切りの、遠足や修学旅行
などで利用するバスに乗り込むと、あの座席のにおいでもう酔って
吐きそうになる。今でもちょっと嫌だ。
新車の中のにおいもやっぱりダメで、あれは座席のポリウレタン樹脂
から出ているらしい。
最近になって、においの出ない種類ができたそうだが、今まで何も
してこなかったということは、ほとんどの人はあのにおいが平気だった
ということである。なんて鈍感な。
↓
そんな私も、とうとう自分の加齢臭に気がつくようになった。
これまでも他人に嫌な思いをさせていたかもしれないが、こんなに
お爺さんのようなにおいがするようになるとは、ちょっと驚いた。
オーデコロンでも買おうかと思ったが、誰にも会うことはないから
やめた。