Boaz2013-08-05

何かで読んだのだが、海水浴客が激減しているらしい。
若者の◯◯離れのひとつのようだが、そもそも海水浴は楽しいもの
なのか、という疑問もある。


というのも、あれはリア充の遊びであり、アニメやマンガのように、
海水を掛けあってキャッキャウフフしたり、ビーチボールでキャッキャ
ウフフすることは、非リア充にとっては不可能だからだ。


せいぜい、ちょっと泳いで、海の家で高くてまずいものを食べて、
少し甲羅干しをして、なんか身体がベトベトするなぁ、と思いつつ
帰宅する、というのが一般的だ。


百歩譲って楽しいとしたら、若さにまかせてバカなことをしたとき
だろう。高校生ぐらいの男ばかりが勢いではしゃぐのは、たぶん楽
しいと思う。



私は地元では何度か海水浴に行ったことがあるが、上京したときは
ついに一度も海で泳がなかった。
そもそも東京都民がどこに行くのかも知らない。


ニュースでは湘南や千葉に、ムスカが高笑いしそうなほどの人が
蝟集しているのが映っており、最初から行く気が失せる。
あんな混雑した海岸にいて、本当に楽しいのだろうか? 



欧米の映画では、よくビーチに寝そべって読書などをしている人が
描かれるが、あんなところで本を読んでも頭に入らないような気が
する。


要するに、現実の海水浴は間が持たないのだ。


海水浴の楽しさは、ほぼ思い出補正である。
子供は海そのものに対する興味を、若者は持て余した性欲を、家族
連れはもうなくなった絆を、それぞれあとから回想して、やっぱり
海水浴はよかったね、と思うのである。


つまり、未来の思い出作りのために、わざわざ海へ行くわけだ。


で、当たり前だが子供が減ってしまうと、もう海に行くモチベー
ションは大人にはないから、全体として海水浴客は減るのである。
それを老成というのかもしれない。